火山名 桜島 火山の状況に関する解説情報 第43号 平成27年5月22日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台 **(本 文)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続> 1.火山活動の状況 (5月18日から22日15時) 桜島では、活発な噴火活動が続いています。 昭和火口では、爆発的噴火が14回発生しました。弾道を描いて飛散する 大きな噴石は最大4合目(昭和火口より800から1300m)まで達しま した。また、噴煙の高さが3000mを超える噴火が4回発生し、21日1 0時20分の爆発的噴火では多量の噴煙が火口縁上4300mまで上がりま した。 同火口では、夜間に高感度カメラで明瞭に見える火映を21日から22日 にかけて観測しました。 南岳山頂火口では、噴火は発生しませんでした。 大隅河川国道事務所の有村観測坑道及び京都大学防災研究所のハルタ山観 測総合坑道に設置している伸縮計では、1月1日頃から山体の膨張と考えら れる変化が継続しています。 これにより、2012年7月24日及び2013年8月18日以上の多量 の火山灰を噴出する噴火が発生する可能性があります。今後の火山活動に注 意してください。 火山性地震は少ない状態で経過しました。噴火に伴う火山性微動が発生し ています。 5月18日からの火山性地震、火山性微動、爆発的噴火の回数(速報値) は以下のとおりです。 火山性地震 火山性微動 爆発的噴火 5月18日 22回 8回 4回 5月19日 30回 12回 1回 5月20日 12回 5回 0回 5月21日 39回 13回 7回 5月22日(15時まで) 11回 2回 2回 2.防災上の警戒事項等 昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を 描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。 風下側では火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流さ れて降るため注意してください。 爆発的噴火に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあ るため注意してください。また、降雨時には土石流に注意してください。 次の火山の状況に関する解説情報は、25日(月)16時頃に発表の予定 です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。 <火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>