火山名  御嶽山  火山の状況に関する解説情報  第53号
平成27年4月3日16時00分  気象庁地震火山部

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>

1.火山活動の状況
(3月27日から4月3日15時までの御嶽山の活動状況)

 御嶽山の火山活動は低下してきており、昨年(2014年)9月27日と
同程度、またはそれを上回る規模の噴火が発生する可能性は低くなっていま
す。一方、火口列からの噴煙活動や地震活動が続いています。このことから
、今後も小規模な噴火が発生する可能性があります。

 3月27日に実施した現地調査では、二酸化硫黄の放出量は1日あたり約
200トン(速報値)とやや少ない状態が続いています。

 今期間の遠望カメラによる観測では、噴煙は白色で、火口縁上100mか
ら500mの高さで推移しています。

 地殻変動観測では、火山活動の高まりを示す変化は観測されていません。

 火山性地震の回数(速報値)は以下のとおりです。いずれも体に感じない
程度の微小な火山性地震です。

             火山性地震
  3月27日         5回
  3月28日         4回
  3月29日         6回
  3月30日         8回
  3月31日         9回
  4月 1日         3回
  4月 2日         6回
  4月 3日(15時まで)  2回
 
 火山性微動は観測されていません。

2.防災上の警戒事項等
 火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな
噴石と火砕流に警戒してください。これに加えて地獄谷方向では火口から概
ね2.5kmまで火砕流に警戒してください。
 風下側では降灰及び風の影響を受ける小さな噴石に注意してください。ま
た、降雨時には土石流の可能性がありますので注意してください。

  次の火山の状況に関する解説情報は、4月10日(金)16時頃に発表の
予定です。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>