火山名  口永良部島  火山の状況に関する解説情報  第25号
平成27年3月25日11時15分  福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>

1.火山活動の状況
 口永良部島の新岳では、昨日(24日)の夜から本日(25日)の明け方
にかけて、高感度カメラで火映を観測しました。火映を観測したのは200
4年3月の観測開始以降、初めてです。火映は赤熱した溶岩や高温のガス等
が、噴煙や雲に映って明るく見える現象です。
 
 24日に福岡管区気象台が実施した現地調査及び、東京大学大学院理学系
研究科、京都大学防災研究所及び屋久島町が実施した観測では、二酸化硫黄
の放出量は1日あたり1400トン(前回23日1500トン)と多い状態
でした。

 GNSS連続観測では、2014年12月頃から一部の基線にわずかな伸
びの傾向が認められます。

 以上のように火山活動の高まりがみられており、今後、爆発力が強い噴火
や規模の大きな噴火に移行する可能性があります。

2.防災上の警戒事項等
 新岳火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大
きな噴石に警戒してください。
 向江浜地区から新岳の南西にかけて、火口から海岸までの範囲では火砕流
に警戒してください。
 風下側では火山灰だけでなく小さな噴石が風に流されて降るおそれがある
ため注意してください。
 降雨時には土石流の可能性があるため注意してください。

  火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>