火山名  阿蘇山  火山の状況に関する解説情報  第18号
平成27年3月6日16時00分  福岡管区気象台

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>

1.火山活動の状況
(3月2日から6日15時)
 阿蘇山では、連続的な噴火が発生しており活発な噴火活動が続いています
。

 噴煙は最高で火口縁上1000mまで上がりました。

 2日、5日に実施した現地調査では、141火孔から大きな鳴動とともに
火山灰を噴出し、時折、火口内で噴石が上がっているのを確認しました。2
日に実施した夜間の現地調査では、赤熱した噴石が時々火口縁上200mま
で上がっているのを確認しました。

 中岳第一火口では、夜間に遠望カメラで、赤熱した噴石が火口縁上に上が
っていることを確認したほか、火映を時々観測しました。
 
 火山性微動は依然として振幅の大きな状態が継続しています。また、噴火
に伴う空振を時々確認しています。

 GNSS連続観測では、深部にマグマだまりがあると考えられている草千
里を挟む基線で、わずかな伸びの傾向が認められます。

2.防災上の警戒事項等
 中岳第一火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散す
る大きな噴石に警戒してください。火口周辺では強風時に小さな噴石が1k
mを超えて降るため、風下側では火山灰だけでなく小さな噴石にも注意して
ください。

  次の火山の状況に関する解説情報は、9日(月)16時頃に発表の予定で
す。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>