火山名  口永良部島  火山の状況に関する解説情報  第12号
平成27年2月13日16時00分  福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>

1.火山活動の状況
(2月9日から2月13日15時)
 口永良部島では、噴火は発生しませんでしたが、火山活動の高まった状態
が継続しています。
   
 遠望観測では、白色の噴煙が火口縁上400mまで上がりました。

 2月10日に第十管区海上保安部が行った上空からの観測では、新岳火口
内、火口西側割れ目、火口南側割れ目及び火口南西側山腹に白色噴気を確認
し、熱赤外画像により、新岳火口西割れ目付近、新岳火口南外側、新岳の北
東約500mの斜面に高温部分を確認しました。

 火山性地震を4回観測しました。火山性微動は観測されませんでした。

 GNSS連続観測では、2014年12月頃から一部の基線にわずかな伸
びの傾向が認められます。傾斜計では、特段の変化は認められません。

 2月9日からの火山性地震、火山性微動の回数(速報値)は以下のとおり
です。

               火山性地震    火山性微動
   2月 9日          0回       0回
   2月10日          1回       0回
   2月11日          2回       0回
   2月12日          1回       0回
   2月13日(15時まで)   0回       0回

2.防災上の警戒事項等
 火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな
噴石に警戒してください。
 向江浜地区から新岳の南西にかけて、火口から海岸までの範囲では火砕流
に警戒してください。
 風下側では火山灰だけでなく小さな噴石が風に流されて降るおそれがある
ため注意してください。
 降雨時には土石流の可能性があるため注意してください。

  次の火山の状況に関する解説情報は、16日(月)16時頃に発表の予定
です。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>