火山名 桜島 火山の状況に関する解説情報 第9号 平成27年1月30日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台 **(本 文)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続> 1.火山活動の状況 (1月26日から1月30日15時) 桜島では、活発な噴火活動が続いています。 昭和火口では、爆発的噴火が9回発生し、本日(30日)06時00分の 爆発的噴火では、弾道を描いて飛散する大きな噴石が3合目(昭和火口より 1300から1800m)まで達しました。本日実施した現地調査では、桜 島島内の鹿児島市黒神町付近(昭和火口から東側約3.5km)で、この0 6時00分の爆発的噴火に伴って落下したと推定される最大約2cmの小さ な噴石(火山れき)を確認しました。 同火口では、夜間に高感度カメラで明瞭に見える火映を時々観測しました 。 大隅河川国道事務所の有村観測坑道及び京都大学防災研究所のハルタ山観 測総合坑道に設置している傾斜計及び伸縮計では、1日頃から山体の膨張と 考えられる変化が継続しています。 この膨張が一度に解消されると、2012年7月24日及び2013年8 月18日と同規模もしくはそれ以上の多量の火山灰を噴出する噴火が発生す る可能性があります。今後の火山活動に注意してください。 南岳山頂火口では、噴火は発生しませんでした。 火山性地震は26日と29日にやや多くなりましたが、それ以外は少ない 状態で経過しました。噴火に伴う火山性微動が発生しています。 1月26日からの火山性地震、火山性微動、爆発的噴火の回数(速報値) は以下のとおりです。 火山性地震 火山性微動 爆発的噴火 1月26日 66回 11回 2回 1月27日 26回 2回 0回 1月28日 34回 13回 2回 1月29日 64回 7回 1回 1月30日(15時まで) 30回 10回 4回 2.防災上の警戒事項等 昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を 描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。 風下側では火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流さ れて降るため注意してください。 爆発的噴火に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあ るため注意してください。また、降雨時には土石流に注意してください。 次の火山の状況に関する解説情報は、2月2日(月)16時頃に発表の予 定です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。 <火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>