火山名  口永良部島  火山の状況に関する解説情報  第4号
平成27年1月16日16時00分  福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>

1.火山活動の状況
(1月13日から1月16日15時)
 口永良部島では、噴火は発生しませんでしたが、火山活動の高まった状態
が継続しています。
   
 遠望観測では、白色の噴煙が火口縁上500mまで上がりました。

 14日から15日にかけて実施した現地調査では、引き続き新岳火口縁の
西側割れ目付近及び南西斜面で噴気を確認しました。赤外熱映像装置による
観測では、新岳火口の西側と西側割れ目付近及び南西斜面の噴気地帯で引き
続き熱異常域を確認しました。
 本日(16日)実施した現地調査では、二酸化硫黄の放出量は1日あたり
3100トン(前回12月30日1800トン)と多い状態でした。

 火山性地震を2回観測しました。火山性微動は観測されませんでした。
 地殻変動観測では、特段の変化は認められません。

 1月13日からの火山性地震、火山性微動の回数(速報値)は以下のとお
りです。

               火山性地震    火山性微動
   1月13日          0回       0回
   1月14日          0回       0回
   1月15日          1回       0回
   1月16日(15時まで)   1回       0回

2.防災上の警戒事項等
 火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな
噴石に警戒してください。
 向江浜地区から新岳の南西にかけて、火口から海岸までの範囲では火砕流
に警戒してください。
 風下側では火山灰だけでなく小さな噴石が風に流されて降るおそれがある
ため注意してください。
 降雨時には土石流の可能性があるため注意してください。

  次の火山の状況に関する解説情報は、19日(月)16時頃に発表の予定
です。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>