火山名  阿蘇山  火山の状況に関する解説情報  第2号
平成27年1月9日16時00分  福岡管区気象台

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>

1.火山活動の状況
(1月5日から1月9日15時)
 阿蘇山では、活発な噴火活動が続いています。

 遠望観測では、7日に噴煙が最高で火口縁上1000メートルまで上がり
ました。

 7日と9日に実施した現地調査では、二酸化硫黄の放出量は1日あたり2
500から2600トン(前回平成26年12月30日2400トン)と多
い状態が継続しています。

 中岳第一火口では、7日の夜間に遠望カメラで、赤熱した噴石が火口縁上
に上がっていることを確認したほか、5日の夜間に火映を観測しました。

 火山性微動の振幅は大きい状態が継続し、時々空振を観測しました。

 傾斜計では、5日から火口方向が隆起する変化が認められます。GNSS
連続観測では、一部の基線にわずかな伸びの傾向が認められます。

 1月5日からの火山性地震の回数及び微動積算時間(いずれも速報値)は
以下のとおりです。

              火山性地震    微動積算時間
  1月 5日          8回   24時間00分
  1月 6日         12回   24時間00分
  1月 7日         11回   24時間00分
  1月 8日          6回   24時間00分
  1月 9日(15時まで)   1回   15時間00分

2.防災上の警戒事項等
 中岳第一火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散す
る大きな噴石に警戒してください。火口周辺では強風時に小さな噴石が1k
mを超えて降るため、風下側では火山灰だけでなく小さな噴石にも注意して
ください。

  次の火山の状況に関する解説情報は、13日(火)16時頃に発表の予定
です。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>