火山名  口永良部島  火山の状況に関する解説情報  第23号
平成26年8月29日16時00分  福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>

1.火山活動の状況
(8月28日から8月29日15時)
 口永良部島では、噴火は発生しませんでした。
 
 遠望カメラの観測では、白色の噴煙が28日は火口縁上100m、29日
は火口縁上50mまで上がっていることを確認しました。
 28日に実施した現地調査によると、二酸化硫黄の放出量は1日あたり、
400トン(前回8月20日200トン)で、噴火前に比べ多い状態が続い
ています。
 28日から29日15時までに、火山性地震を1回観測しました。
 火山性微動は観測されませんでした。
 地殻変動観測では、特段の変化はみられていません。

 8月23日からの火山性地震、火山性微動の回数(速報値)は以下のとお
りです。

              火山性地震   火山性微動 
  8月23日          2回     0回
  8月24日          0回     0回
  8月25日          0回     0回
  8月26日          1回     0回
  8月27日          0回     0回
  8月28日          1回     0回
  8月29日(15時まで)   0回     0回

2.防災上の警戒事項等
 火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな
噴石に警戒してください。
 向江浜地区から新岳の南西にかけて、火口から海岸までの範囲では火砕流
に警戒してください。
 風下側では降灰及び風の影響を受ける小さな噴石に注意してください。
 降雨時には土石流の可能性がありますので注意してください。

  次の火山の状況に関する解説情報は、9月1日(月)16時頃に発表の予
定です。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>