火山名 桜島 火山の状況に関する解説情報 第20号 平成26年3月10日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台 **(本 文)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続> 1.火山活動の状況 (3月7日から3月10日15時) 桜島では、活発な噴火活動が続いています。 大隅河川国道事務所の有村観測坑道に設置している傾斜計及び伸縮計で、 2月27日頃からの山体の膨張と考えられるわずかな変化は、3月7日から 停滞していますが、引き続き膨張した状態が続いています。 2012年7月24日の南岳山頂火口の噴火の前にも同様の変化がみられ ており、今回も多量の噴煙を噴出する噴火が発生する可能性があります。 昭和火口では、爆発的噴火が7回発生しました。このうち9日19時22 分の爆発的噴火では、弾道を描いて飛散する大きな噴石が3合目(昭和火口 より1300から1800m)まで達しました。 また、同火口では、夜間に高感度カメラで明瞭に見える火映を7日に観測 しました。 南岳山頂火口では、噴火は発生しませんでした。 火山性地震は少ない状態で経過しました。噴火に伴う火山性微動が発生し ています。 3月7日からの火山性地震、火山性微動、爆発的噴火の回数(速報値)は 以下のとおりです。 火山性地震 火山性微動 爆発的噴火 3月 7日 12回 2回 2回 3月 8日 10回 1回 3回 3月 9日 13回 1回 2回 3月10日(15時まで) 11回 1回 0回 2.防災上の警戒事項等 昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を 描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。 風下側では火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流さ れて降るため注意してください。 爆発的噴火に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあ るため注意してください。また、降雨時には土石流に注意してください。 次の火山の状況に関する解説情報は、14日(金)16時00分頃に発表 の予定です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。 <火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>