火山名 桜島 火山の状況に関する解説情報 第106号 平成25年12月27日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台 **(本 文)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続> 1.火山活動の状況 (12月24日から12月27日15時) 桜島では、活発な噴火活動が続いています。 大隅河川国道事務所の有村観測坑道及び京都大学防災研究所のハルタ山観 測総合坑道に設置している傾斜計及び伸縮計では、19日頃から山体の膨張 と考えられるわずかな変化が継続しています。 昨年(2012年)7月24日の南岳山頂火口の噴火の前にも同様の変化 がみられており、今回も同程度の規模の、多量の噴煙を噴出する噴火が発生 する可能性があります。 昭和火口では、爆発的噴火が2回発生し、弾道を描いて飛散する大きな噴 石が4合目(昭和火口より800から1300m)まで達しました。 南岳山頂火口では、24日12時22分にごく小規模な噴火が発生し、噴 煙が火口縁上500mまで上がりました。 24日に実施した現地調査では、二酸化硫黄の放出量は1日あたり170 0トン(前回10日、1800トン)とやや多い状態でした。 火山性地震は少ない状態で経過しました。噴火に伴う火山性微動が発生し ています。 12月24日からの火山性地震、火山性微動、爆発的噴火の回数(速報値 )は以下のとおりです。 火山性地震 火山性微動 爆発的噴火 12月24日 44回 14回 1回 12月25日 36回 21回 1回 12月26日 21回 17回 0回 12月27日(15時まで) 22回 7回 0回 2.防災上の警戒事項等 昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を 描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。 風下側では火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流さ れて降るため注意してください。 爆発的噴火に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあ るため注意してください。また、降雨時には土石流に注意してください。 次の火山の状況に関する解説情報は、30日(月)16時頃に発表の予定 です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。 <火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>