火山名 桜島 火山の状況に関する解説情報 第71号 平成25年8月30日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台 **(本 文)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続> 1.火山活動の状況 (8月26日から8月30日15時) 桜島では、活発な噴火活動が続いています。 昭和火口では、爆発的噴火が34回発生しました。29日09時27分の 爆発的噴火では、多量の噴煙が火口縁上3000mまで上がりました。この 噴火を受けて実施した現地調査及び聞き取り調査の結果、鹿児島市から宮崎 市にかけて降灰を確認しました。また、桜島島内の鹿児島市黒神町(昭和火 口から東側約4km)では、1cm程度の小さな噴石(火山れき)が確認さ れました。今期間、弾道を描いて飛散する大きな噴石が4合目(昭和火口よ り800から1300m)まで達しました。また、同火口では、夜間に高感 度カメラで明瞭に見える火映を26日に観測しました。 南岳山頂火口では、噴火は発生しませんでした。 火山性地震は少ない状態で経過しました。噴火に伴う火山性微動が発生し ています。 8月26日からの火山性地震、火山性微動、爆発的噴火の回数(速報値) は以下のとおりです。 火山性地震 火山性微動 爆発的噴火 8月26日 33回 6回 4回 8月27日 44回 11回 8回 8月28日 26回 17回 14回 8月29日 11回 5回 3回 8月30日(15時まで) 11回 1回 5回 2.防災上の警戒事項等 昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を 描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。 風下側では火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流さ れて降るおそれがあるため注意してください。 爆発的噴火に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあ るため注意してください。また、降雨時には土石流に注意してください。 次の火山の状況に関する解説情報は、9月2日(月)16時頃に発表の予 定です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。 <火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>