火山名  桜島  火山の状況に関する解説情報  第93号
平成24年11月12日16時00分  福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>

1.火山活動の状況
(11月9日から11月12日15時)
 桜島では、活発な噴火活動が続いています。
 昭和火口では、爆発的噴火が8回発生しました。このうち、12日12時
03分の爆発的噴火では、弾道を描いて飛散する大きな噴石が3合目(昭和
火口より1300から1800m)まで達しました。
 また、同火口では11日から12日にかけて夜間に高感度カメラで明瞭に
見える火映を観測しました。

 南岳山頂火口でも、9日にごく小規模な噴火が発生しました。

 9日に実施した現地調査では、二酸化硫黄の平均放出量は1日あたり22
00トン(前回10月29日、5700トン)と多い状態でした。

 火山性地震は少ない状態です。噴火に伴う火山性微動が発生しています。

 11月9日からの火山性地震、火山性微動、爆発的噴火の回数(速報値)
は以下のとおりです。
             火山性地震  火山性微動  爆発的噴火
 11月 9日        13回    17回     3回
 11月10日        15回     2回     0回
 11月11日        16回    12回     1回
 11月12日(15時まで) 11回     1回     4回 

2.防災上の警戒事項等
 昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を
描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒が必要です。
 風下側では火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流さ
れて降るおそれがあるため注意してください。
 爆発的噴火に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあ
るため注意してください。また、降雨時には土石流に注意してください。

  次の火山の状況に関する解説情報は、16日(金)16時頃に発表の予定
です。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>