火山名  桜島  火山の状況に関する解説情報  第41号
平成24年5月21日16時00分  福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>

1.火山活動の状況
(5月18日から5月21日15時)
 桜島は、活発な噴火活動が続いています。
 昭和火口では、爆発的噴火が10回発生しました。このうち18日07時
00分と本日00時13分の爆発的噴火では、弾道を描いて飛散する大きな
噴石が3合目(昭和火口より1300から1800m)まで達しました。
 本日03時42分の爆発的噴火では、ごく小規模な火砕流が昭和火口の東
側約300mまで流下しました。同火口で火砕流が確認されたのは、201
2年3月22日以来です。
 同火口では夜間に高感度カメラで確認できる程度の微弱な火映を時々観測
しました。

 南岳山頂火口でも、18日と19日にごく小規模な噴火が発生しました。

 火山性地震は18日に一時的に増加しましたが、それ以外は少ない状態で
す。噴火に伴う火山性微動が発生しています。

 5月18日からの火山性地震、火山性微動、爆発的噴火の回数(速報値)
は以下のとおりです。
             火山性地震  火山性微動  爆発的噴火
  5月18日        57回    15回     3回
  5月19日        23回    16回     1回
  5月20日        28回     8回     3回
  5月21日(15時まで) 23回     7回     3回

2.防災上の警戒事項等
 昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を
描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒が必要です。
 風下側では降灰及び遠方でも風に流されて降る小さな噴石(火山れき)に
注意が必要です。
 また、爆発的噴火に伴う大きな空振や、降雨時には土石流に注意が必要で
す。

  次の火山の状況に関する解説情報は、25日(金)16時頃に発表の予定
です。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>