火山名  霧島山（新燃岳）  火山の状況に関する解説情報  第１１２号
平成２３年１０月３日１６時００分  福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

＊＊（本  文）＊＊
＜火口周辺警報（噴火警戒レベル３、入山規制）が継続＞

１．火山活動の状況
（９月３０日から１０月３日１５時）
　霧島山（新燃岳）では、９月７日の噴火以降、噴火の発生はありませんで
した。
　火山性地震は、やや多い状態が続いています。また、振幅の小さな火山性
微動が９月３０日０１時５０分から１９時３８分まで継続しました。
　遠望観測では、噴煙は白色で最高高度は火口縁上１００ｍでした。
　傾斜計では、火山活動に伴う特段の変化は認められませんでした。

　９月２９日（期間外）に実施した現地調査では、二酸化硫黄の放出量は１
日あたり３００トン（前回９月２日、２２００トン）と少ない状態でした。

　９月３０日からの火山性地震と爆発的噴火の回数（速報値）は以下のとお
りです。
　　　　　　　　　　　　　　　火山性地震　　　　爆発的噴火
　　９月３０日　　　　　　　　　　２１回　　　　　　　０回
　１０月　１日　　　　　　　　　　１４回　　　　　　　０回
　１０月　２日　　　　　　　　　　１１回　　　　　　　０回
　１０月　３日（１５時まで）　　　１９回　　　　　　　０回

２．防災上の警戒事項等
　新燃岳火口から概ね３ｋｍの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する
大きな噴石に警戒が必要です。
　風下側では降灰及び遠方でも風に流されて降る小さな噴石（火山れき）に
注意が必要です。これまでの噴火では、風に流されて直径４ｃｍ程度の小さ
な噴石（火山れき）が新燃岳火口から１０ｋｍを超えて降りました。
　また、爆発的噴火に伴う大きな空振に注意が必要です。噴火警報等及び霧
島山上空の風情報に注意してください。
　降雨時には泥流や土石流に警戒が必要です。降雨に関する情報に注意して
ください。

  次の火山の状況に関する解説情報は、７日（金）１６時頃に発表の予定で
す。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

＜火口周辺警報（噴火警戒レベル３、入山規制）が継続＞