火山名  阿蘇山  火山の状況に関する解説情報  第14号
平成23年6月13日16時00分  福岡管区気象台

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>

1.火山活動の状況
(6月10日から6月13日15時)
 中岳第一火口では、期間中、噴火は確認されませんでした。遠望観測では
、白色の噴煙が、火口縁上100から200m上がっていました。
 12日に阿蘇火山博物館の火口カメラで、10日から12日にかけての降
水によって湯だまり量が6割程度に増加し、火口底中央部の噴気孔が水没し
たことによる、ごく小規模な土砂噴出の発生を確認しました。
 火山性地震は少なく、火山性微動は発生していません。

 中岳第一火口の火山活動は高まった状態にあり、中岳第一火口から概ね1
kmの範囲に大きな噴石を飛散させる噴火が発生する可能性があります。

2.防災上の警戒事項等
 中岳第一火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散す
る大きな噴石に警戒が必要です。風下側では降灰及び遠方でも風に流されて
降る小さな噴石に注意が必要です。降雨時には土石流に注意が必要です。

  次の火山の状況に関する解説情報は、17日(金)16時頃に発表の予定
です。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>