火山名 霧島山(新燃岳) 火山の状況に関する解説情報 第52号 平成23年3月28日16時15分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台 **(本 文)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続> 1.火山活動の状況 (3月25日から3月28日15時) 霧島山(新燃岳)では、期間中、噴火は観測されていません。遠望観測で は白色の噴煙が最大で火口縁上400mまで上昇しています。 気象庁の高千穂河原と湯之野観測点の傾斜計では25日09時頃から新燃 岳側のわずかな隆起を示す変化が続いています。 火山性地震は、増減を繰り返しながらやや多い状態が続いていますが、昨 日(27日)からさらに増加しています。火山性微動は26日に発生しまし た。 3月25日からの火山性地震と爆発的噴火の回数(速報値)は以下のとお りです。 火山性地震 爆発的噴火 3月25日 6回 0回 3月26日 24回 0回 3月27日 243回 0回 3月28日(15時まで) 121回 0回 2.防災上の警戒事項等 新燃岳火口から概ね3kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する 大きな噴石と火砕流に警戒が必要です。 風下側では降灰及び遠方でも風に流されて降る小さな噴石(火山れき)に 注意が必要です。これまでの噴火では、風に流されて直径4cm程度の小さ な噴石(火山れき)が新燃岳火口から10kmを超えて降りました。 また、爆発的噴火に伴う大きな空振に注意が必要です。噴火警報等及び霧 島山上空の風情報に注意してください。 降雨時には泥流や土石流に警戒が必要です。降雨に関する情報に注意して ください。 次の火山の状況に関する解説情報は、4月1日(金)16時頃に発表の予 定です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。 <火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>