火山名 霧島山(新燃岳) 火山の状況に関する解説情報 第46号 平成23年3月11日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台 **(本 文)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続> 1.火山活動の状況(3月4日〜3月7日15時) 霧島山(新燃岳)では、活発な状態が続いています。 8日02時50分に始まった噴火は同日06時00分まで継続しました。 また、同日13時29分にも噴火が発生しました。それ以降、噴火は発生し ていません。 気象庁の高千穂河原及び湯之野観測点の傾斜計では、火山活動に伴う大き な変化はありませんでした。 火山性地震は、増減を繰り返しながら多い状態が続いています。 3月7日からの火山性地震と爆発的噴火の回数(速報値)は以下のとおり です。 火山性地震 爆発的噴火 3月 7日 65回 0回 3月 8日 90回 0回 3月 9日 1回 0回 3月10日 6回 0回 3月11日(15時まで) 4回 0回 3月10日に実施した霧島山火山ガス観測では、1日あたりの二酸化硫黄 の放出量は500トンとやや少ない状態でした。 本日(11日)、航空自衛隊春日ヘリコプター空輸隊の協力により、上空 から行った調査では、前回の調査(3月7日)と比べて、火口内の状況及び 蓄積された溶岩の大きさに大きな変化はありませんでした。 2.防災上の警戒事項等 新燃岳火口から概ね4kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する 大きな噴石に警戒が必要です。 新燃岳火口から概ね3kmの範囲では、噴火に伴う火砕流に警戒が必要で す。 風下側では降灰及び遠方でも風に流されて降る小さな噴石(火山れき)に 注意が必要です。これまでの噴火では、風に流されて直径4cm程度の小さ な噴石(火山れき)が新燃岳火口から10kmを超えて降りました。 また、爆発的噴火に伴う大きな空振に注意が必要です。噴火警報等及び霧 島山上空の風情報に注意してください。 降雨時には泥流や土石流に警戒が必要です。降雨に関する情報に注意して ください。 次の火山の状況に関する解説情報は、3月14日(月)16時頃に発表の 予定です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。 <火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>