火山名  霧島山(新燃岳)  火山の状況に関する解説情報  第45号
平成23年3月7日16時00分  福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>

1.火山活動の状況(3月4日〜3月7日15時)
 霧島山(新燃岳)では、活発な状態が続いています。
 3日15時15分に始まった噴火は4日11時00分まで継続しました。
それ以降、噴火は発生していません。
 気象庁の高千穂河原及び湯之野観測点の傾斜計では、火山活動に伴う大き
な変化はありませんでした。
 2月28日から4日11時05分にかけて、振幅の小さな火山性微動が継
続しました。その後も、振幅の小さな火山性微動が断続的に発生しています
。火山性地震は、増減を繰り返しながら多い状態が続いています。
 
 3月4日からの火山性地震と爆発的噴火の回数(速報値)は以下のとおり
です。

              火山性地震     爆発的噴火
3月 4日           41回        0回
3月 5日           11回        0回
3月 6日           67回        0回
3月 7日(15時まで)    38回        0回

 本日(7日)、航空自衛隊春日ヘリコプター隊空輸隊の協力により、上空
から行った調査では、前回の調査(3月4日)と比べて、火口内の状況及び
蓄積された溶岩の大きさに大きな変化はありませんでした。


2.防災上の警戒事項等
 新燃岳火口から概ね4kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する
大きな噴石に警戒が必要です。
 新燃岳火口から概ね3kmの範囲では、噴火に伴う火砕流に警戒が必要で
す。
 風下側では降灰及び遠方でも風に流されて降る小さな噴石(火山れき)に
注意が必要です。これまでの噴火では、風に流されて直径4cm程度の小さ
な噴石(火山れき)が新燃岳火口から10kmを超えて降りました。
 また、爆発的噴火に伴う大きな空振に注意が必要です。噴火警報等及び霧
島山上空の風情報に注意してください。
 降雨時には泥流や土石流に警戒が必要です。降雨に関する情報に注意して
ください。

 
 次の火山の状況に関する解説情報は、3月11日(金)16時頃に発表の
予定です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>