火山名 霧島山(新燃岳) 火山の状況に関する解説情報 第43号 平成23年3月2日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台 **(本 文)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続> 1.火山活動の状況 霧島山(新燃岳)では、昨日(1日)19時23分に爆発的噴火が発生し ました。噴煙等は天候不良のため確認できませんでした。この爆発的噴火に より、湯之野空振計(新燃岳より南西約3km)では70パスカルを観測し ました。新燃岳の爆発的噴火は2月18日以来です。 2月28日07時33分から振幅の小さな火山性微動が継続しています。 火山性地震は、増減を繰り返しながら多い状態が続いています。 2月28日からの火山性地震と爆発的噴火の回数(速報値)は以下のとお りです。 火山性地震 爆発的噴火 2月28日 37回 0回 3月1日 13回 1回 3月2日(15時まで) 2回 0回 本日(2日)、気象庁機動調査班(JMA−MOT)が九州地方整備局と 共同で上空から行った調査では、火口内に蓄積された溶岩の大きさは、前回 の調査(2月25日)と比べて大きな変化はありませんでした。 2.防災上の警戒事項等 新燃岳火口から概ね4kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する 大きな噴石に警戒が必要です。 新燃岳火口から概ね3kmの範囲では、噴火に伴う火砕流に警戒が必要で す。 風下側では降灰及び遠方でも風に流されて降る小さな噴石(火山れき)に 注意が必要です。これまでの噴火では、風に流されて直径4cm程度の小さ な噴石(火山れき)が新燃岳火口から10kmを超えて降りました。 また、爆発的噴火に伴う大きな空振に注意が必要です。噴火警報等及び霧 島山上空の風情報に注意してください。 降雨時には泥流や土石流に警戒が必要です。降雨に関する情報に注意して ください。 次の火山の状況に関する解説情報は、3月4日(金)16時頃に発表の予 定です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。 <火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>