火山名 霧島山(新燃岳) 火山の状況に関する解説情報 第16号 平成23年1月31日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台 **(本 文)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続> 1.火山活動の状況(1月30日〜1月31日15時) 霧島山(新燃岳)では、小規模な噴火及び火山性微動が現在も継続してい ます。本日(31日)の噴煙は火口縁上500mまで上昇し、南東側へ流れ ています。 火山性地震は、昨日(30日)は762回、本日(31日)は15時現在 で130回(速報値)発生しており、時折小さな空振を伴っています。また 、連続して火山灰を放出しているため、山体が収縮する地殻変動が引き続き 観測されています。 本日(31日)、海上自衛隊第72航空隊鹿屋航空分遣体の協力を得て行 った上空からの観測では、火口内に直経500m程度の溶岩ドームを確認し ました。溶岩ドームの中心付近の高さは火口縁と同程度に達していました。 また、火口内南側から高さ火口縁上約500mの白色噴煙が上がっており 、火口内西側の火孔では、時折、ごく小規模な噴火(噴煙の高さ火口縁上約 200m)が発生しているのを確認しました。 今後、爆発的噴火が発生した場合、溶岩ドームが破壊され、火口から概ね 3kmの範囲まで火砕流が流下する可能性があります。 2. 防災上の警戒事項等 新燃岳火口から概ね3kmの範囲では、噴火に伴う火砕流に警戒が必要で す。 新燃岳火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する 大きな噴石等に警戒が必要です。 風下側では降灰及び風の影響を受ける小さな噴石(火山れき)に注意が必 要です。 降雨時には泥流や土石流に注意が必要です。 次の火山の状況に関する解説情報は、2月1日(火)16時頃に発表の予 定です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。 <火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>