火山名  桜島  火山の状況に関する解説情報  第34号
平成21年4月10日16時25分  福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>

1.火山活動の状況
 昭和火口では、昨日(9日)15時31分に爆発的噴火が発生し、火砕流
が火口から東側へ約1km流下したのを確認しました。噴煙の高さは火口縁
上4000m以上で南西へ流れました。

 本日(10日)、気象庁機動調査班が鹿児島県の協力を得て行った上空か
らの観測では、昭和火口の東側約1kmに火砕流が流下した痕跡を確認しま
した。

 大隅河川国道事務所が有村観測坑道に設置している伸縮計の観測では、山
体の膨張を示すと考えられるわずかな変化が続いています。
 火山性地震及び火山性微動はやや多い状態です。

 4月6日からの火山性地震、火山性微動、爆発的噴火の回数(速報値)は
以下のとおりです。

            火山性地震 火山性微動 爆発的噴火
  4月 6日       12回   35回    0回
     7日       13回   12回    0回
     8日        6回    0回    0回
     9日        5回   17回    1回
    10日(15時まで) 7回    3回    0回

2.防災上の警戒事項等
 昭和火口及び南岳山頂火口から2kmを超えた居住地域近くまでの範囲で
は、弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒が必要です。
 風下側では降灰及び風の影響を受ける小さな噴石(火山れき)に注意が必
要です。
 降雨時には土石流に注意が必要です。

 次の火山の状況に関する解説情報は、13日(月)16時頃に発表の予定
です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>