火山名 霧島山(新燃岳) 噴火警報(火口周辺)
平成30年3月1日16時40分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(見出し)**
<霧島山(新燃岳)の火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)を切替
>
 新燃岳では、低周波地震が増加し火山ガス(二酸化硫黄)の放出量も急増
しています。警戒が必要な範囲を新燃岳火口周辺の概ね2kmから概ね3k
mに拡大します。
<噴火警戒レベル3(入山規制)が継続>

**(本 文)**
1.火山活動の状況及び予報警報事項
 新燃岳では、本日(1日)08時頃から浅い場所を震源とする低周波地震
が増加しています。また、火山性微動は本日08時15分頃から継続して発
生しています。

 本日実施した現地調査では、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量が1日あた
り5500トン(前回2月2日、90トン)と急増しました。火山ガスの放
出量が急増したのは、2017年10月の噴火以来です。

 GNSS連続観測では、2017年7月頃から霧島山を挟む基線の伸びが
継続しています。このことから、霧島山の深い場所でマグマの蓄積が続いて
いると考えられます。
 
 新燃岳では、今後、更に活動が活発になる可能性があります。

2.対象市町村等
 以下の市町村では、火口周辺で警戒をしてください。
 宮崎県 :小林市、高原町
 鹿児島県:霧島市

3.防災上の警戒事項等
 弾道を描いて飛散する大きな噴石が火口から概ね3kmまで、火砕流が概
ね2kmまで達する可能性があります。そのため、火口から概ね3kmの範
囲では警戒してください。
 風下側では火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が風に流されて降る
おそれがあるため注意してください。
 爆発的噴火に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあ
るため注意してください。

**(参考:噴火警戒レベルの説明)**
【レベル5(避難)】:危険な居住地域からの避難等が必要。
【レベル4(避難準備)】:警戒が必要な居住地域での避難の準備、要配慮
          者の避難等が必要。      
【レベル3(入山規制)】:登山禁止や入山規制等危険な地域への立入規制
          等。状況に応じて要配慮者の避難準備等。
【レベル2(火口周辺規制)】:火口周辺への立入規制等。
【レベル1(活火山であることに留意)】:状況に応じて火口内への立入規
制等。
(注:避難や規制の対象地域は、地域の状況や火山活動状況により異なる)