火山名 桜島 噴火警報(火口周辺) 平成20年8月28日15時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台 **(見出し)** <桜島に火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)を発表> 桜島では、火口から2km程度の範囲に影響を及ぼす噴火の可能性は低く なりました。 <噴火警戒レベルを3(入山規制)から2(火口周辺規制)に引下げ> **(本 文)** 1.火山活動の状況及び予報警報事項 昭和火口では、7月28日に噴煙高度が3000mを超える噴火を2回観 測しました。これ以降、8月10日に昭和火口で、8月23日に南岳山頂火 口で各1回の噴火が発生しました。昭和火口では、その他の日は少量の噴煙 が火口縁上50mから400mで推移しました。 火山性地震及び火山性微動は少ない状態が続いており、山体の膨張を示す 地殻変動も観測されていません。 これらのことから、昭和火口及び南岳山頂火口から2km程度の範囲に影 響を及ぼす噴火の可能性が低くなったと考えられ、桜島の噴火警戒レベルを 3から2に引き下げます。 今後、昭和火口及び南岳山頂火口の周辺に影響を及ぼす程度の噴火が発生 すると予想されますので、これらの火口周辺では噴火に伴う弾道を描いて飛 散する大きな噴石に警戒が必要です。 なお、昭和火口の噴火活動は、2006年6月の噴火以降、長期的には次 第に活発化している傾向がみられます。今後の火山活動の推移に注意する必 要があります。 2.対象市町村等 鹿児島県:鹿児島市 3.防災上の警戒事項等 桜島では、引き続き昭和火口及び南岳山頂火口の周辺に噴石を飛散させる 程度の噴火が発生すると予想されますので、これらの火口周辺では噴火に伴 う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒が必要です。 風下側では降灰及び風の影響を受ける小さな噴石(火山れき)に注意が必 要です。 降雨時には泥流や土石流に注意が必要です。 <噴火警戒レベルを3(入山規制)から2(火口周辺規制)に引下げ> **(参考:噴火警戒レベルの説明)** 【レベル5(避難)】:危険な居住地域からの避難等が必要。 【レベル4(避難準備)】:警戒が必要な居住地域での避難の準備、災害時 要援護者の避難等が必要。 【レベル3(入山規制)】:登山禁止や入山規制等危険な地域への立入規制 等。状況に応じて災害時要援護者の避難準備等。 【レベル2(火口周辺規制)】:火口周辺への立入規制等。 【レベル1(平常)】:特になし(状況に応じて火口内への立入規制等)。 (注:避難や規制の対象地域は、地域の状況や火山活動状況により異なる) (補足:平成19年12月1日から噴火予報・噴火警報を発表しています。 今回の警報は、従来の火山観測情報に相当します)