火山名 阿蘇山 火山の状況に関する解説情報 第6号
令和6年2月2日16時00分 福岡管区気象台

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
 1月29日から2月2日15時までの阿蘇山の活動状況をお知らせします
。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は、やや多い状態で経過しています。
 
 GNSS連続観測では、2023年12月頃から深部にマグマだまりがあ
ると考えられている草千里を挟む基線及び広域の基線において伸びの傾向が
認められており、深部のマグマだまりへのマグマの蓄積が進行しているもの
と考えられます。
 
 中岳第一火口では、白色の噴煙が最高で火口縁上600mまで上がりまし
た。
 夜間に高感度の監視カメラで火映を観測しました。
 
 中岳西山腹観測点南北動成分の1分間平均振幅は、約0.8マイクロメー
トル毎秒で特段の変化はありません。火山性地震は少ない状態、孤立型微動
は多い状態で経過しています。
 
 阿蘇山では、火山活動が高まった状態が続いており、中岳第一火口から概
ね1kmの範囲に影響を及ぼす程度の噴火が発生する可能性があります。

2.防災上の警戒事項等
 中岳第一火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散す
る大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るお
それがあるため注意してください。また、火山ガスに注意してください。
 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、9日(金)16時頃に発表の予定で
す。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。