火山名 浅間山 火山の状況に関する解説情報 第37号 令和5年6月9日16時00分 気象庁 **(見出し)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続> 6月5日から6月9日15時までの浅間山の火山活動の状況についてお知 らせします。引き続き、山頂火口から概ね2kmの範囲では、大きな噴石や 火砕流に警戒してください。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 浅間山では、今期間、火山性地震の日回数は、30回から60回前後で推 移しました。5日に実施した火山ガス(二酸化硫黄)観測では、1日あたり の放出量は500トン(前回5月30日、400トン)でした。 火山性地震は、4月中旬頃から下旬にかけて減少しましたが、その後緩や かな増加傾向がみられています。山体の西側での膨張を示すと考えられるわ ずかな地殻変動は継続しています。また、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量 のやや多い状態が続いています。6日に陸上自衛隊の協力により、浅間山の 機上観測を実施し、前回(2022年11月25日)の観測と比べて、噴気 孔の位置や地形等に変化は見られず、火口底や火口周辺に新たな噴出物の形 跡は認められませんでした。火口底中央部の火孔付近で温度の高まりが認め られました。引き続き、山頂火口から概ね2kmの範囲に影響を及ぼす噴火 が発生する可能性があります。 2.防災上の警戒事項等 山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴い弾道を描いて飛散する大 きな噴石や火砕流に警戒してください。地元自治体等の指示に従って危険な 地域には立ち入らないでください。 噴火時には、風下側では火山灰だけでなく小さな噴石が風に流されて降る おそれがあるため注意してください。 次の火山の状況に関する解説情報は、12日(月)16時頃に発表の予定 です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。