火山名 桜島 火山の状況に関する解説情報 第69号
令和4年7月28日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
 昨日(27日)から本日(28日)15時までの桜島の活動状況をお知ら
せします。南岳山頂火口及び昭和火口から1kmを超えて飛散する大きな噴
石や小規模な火砕流を伴う噴火が発生するおそれがあります。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 桜島では、昨日(27日)20時00分に噴火警戒レベルを5(避難)か
ら3(入山規制)に引き下げました。その後、火山活動が活発化する傾向は
認められません。
 
 桜島の南岳山頂火口では、昨日から本日15時までに、噴火が8回発生し
、このうち2回が爆発でした。噴煙は最高で火口縁上1900mまで上がり
、弾道を描いて飛散する大きな噴石が最大で6合目(南岳山頂火口より80
0mから1100m)まで達しました。

 火山性地震は少ない状態で経過しています。火山性微動は観測されていま
せん。

 桜島島内に設置している傾斜計及び伸縮計で、7月18日09時頃から観
測されているわずかな山体膨張は、20日15時以降概ね停滞しています。

 桜島では、火山活動が活発化する傾向は認められませんが、現在も噴火活
動が継続していることから、南岳山頂火口及び昭和火口から概ね2kmの範
囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒して
ください。

2.防災上の警戒事項等
 南岳山頂火口及び昭和火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を
描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るた
め注意してください。
 爆発に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあるため
注意してください。なお、今後の降灰状況次第では、降雨時に土石流が発生
する可能性がありますので留意してください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、29日(金)16時頃に発表の予定
です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。