火山名 霧島山(新燃岳) 火山の状況に関する解説情報 第14号 令和4年4月1日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台 **(見出し)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続> 新燃岳火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する 大きな噴石及び火砕流に警戒してください。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 新燃岳では、3月27日から火口直下を震源とする火山性地震が増加し、 多い状態となっています。 28日に新燃岳が隆起するわずかな傾斜変動を伴う火山性微動が発生しま した。新燃岳で火山性微動が発生したのは2020年10月15日以来です 。 また、昨日(31日)から、えびの岳付近を震源とする火山性地震が増加 しています。2017年10月には、同様の地震が増加した後、新燃岳で噴 火活動が活発になった事例があります。 監視カメラでは、新燃岳火口内及び西側斜面の割れ目付近の噴気及び地熱 域の状況に特段の変化は認められません。なお、西側斜面割れ目付近では、 2022年2月に入り地熱域のわずかな拡大が認められます。 GNSS連続観測では、昨年(2021年)12月頃から、霧島山を挟む 一部の基線において、霧島山の深い場所でのマグマの蓄積を示すと考えられ るわずかな伸びが認められます。 火山性地震が増加し多い状態であり、火山活動が高まった状態となってい ます。今後の情報に注意してください。 2.防災上の警戒事項等 弾道を描いて飛散する大きな噴石が新燃岳火口から概ね2kmまで、火砕 流が概ね1kmまで達する可能性があります。そのため、新燃岳火口から概 ね2kmの範囲では警戒してください。 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るお それがあるため注意してください。 地元自治体等が行う立入規制等にも留意してください。 次の火山の状況に関する解説情報は、4日(月)16時頃に発表の予定で す。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。