火山名 霧島山(新燃岳) 火山の状況に関する解説情報 第40号
令和2年5月1日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
 4月27日から5月1日15時までの新燃岳の活動状況をお知らせします
。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 新燃岳では、4月20日から増加していた火口直下を震源とする火山性地
震は、27日以降少ない状態で経過しています。
  
 4月28日に山麓で実施した現地調査では、火山ガス(二酸化硫黄)の放
出量が1日あたり100トン(前回、4月23日、500トン)と引き続き
観測されています。また、新湯温泉付近から実施した調査では、火口西側斜
面の割れ目付近で引き続き噴気や地熱域を確認しました。
 
 新燃岳では、火山性地震は減少していますが、火山ガス(二酸化硫黄)の
放出や、火口西側斜面の割れ目において噴気や地熱域が継続して認められる
など、火山活動が高まった状態となっていることから、今後の情報に留意し
てください。
 
 4月27日からの火口直下を震源とする火山性地震の回数は以下のとおり
です。火山性微動は観測されていません。なお、回数は速報値であり、精査
の結果、後日変更することがあります。
 
              火山性地震
   4月27日         7回
     28日         6回
     29日         5回
     30日         2回
   5月 1日15時まで    5回

2.防災上の警戒事項等
 弾道を描いて飛散する大きな噴石が新燃岳火口から概ね2kmまで、火砕
流が概ね1kmまで達する可能性があります。そのため、新燃岳火口から概
ね2kmの範囲では警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るお
それがあるため注意してください。
 地元自治体等が行う立入規制等にも留意してください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、4日(月)16時頃に発表の予定で
す。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。