火山名 浅間山 火山の状況に関する解説情報 第39号
令和元年10月28日16時00分 気象庁地震火山部

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
 山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う大きな噴石や火砕流に警
戒してください。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 浅間山では、8月26日以降、噴火は発生していません。
 本日(28日)実施した火山ガス観測では、二酸化硫黄の放出量は1日あ
たり100トン(前回23日100トン)とやや少ない状態でした。噴煙の
状況は、白色噴煙が火口縁上300m以下で推移しています。
 山体浅部を震源とする低周波地震、やや高周波の地震、及び火口周辺の微
小な地震は少ない状態が続いています。しかし、今後、やや高周波の地震や
火口周辺の微小な地震が再び増加し、小噴火が発生する可能性も考えられま
すので、しばらくの間は火山活動の推移に注意する必要があります。
 なお、深部からのマグマ上昇を示す地震の増加や地殻変動は観測されてい
ないことから、中噴火が発生する可能性は低いと考えられます。

2.防災上の警戒事項等
 山頂火口から概ね2kmの範囲では、引き続き弾道を描いて飛散する大き
な噴石や火砕流に警戒してください。地元自治体等の指示に従って危険な地
域には立ち入らないでください。
 噴火時には、風下側では火山灰だけでなく小さな噴石が風に流されて降る
おそれがあるため注意してください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、11月1日(金)16時頃に発表の
予定です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。