火山名 阿蘇山 火山の状況に関する解説情報 第97号 令和元年9月13日16時00分 福岡管区気象台 **(見出し)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続> 中岳第一火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散す る大きな噴石及び火砕流に警戒してください。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 中岳第一火口では、10日に発生した噴火が、本日(13日)15時現在 も継続しています。噴火開始以降、火山灰を含む噴煙が最高で火口縁上16 00mまで上がっています。大きな噴石や火砕流、空振は観測されていませ ん。 11日に実施した現地調査では、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は1日 あたり1600トンとやや多い状態でした。 火山性微動の振幅は、小さい状態で経過していますが、孤立型微動及び火 山性地震の回数は引き続き多い状態で経過し、時々振幅のやや大きな地震が 発生しています。 GNSS連続観測では、深部にマグマだまりがあると考えられている草千 里を挟む基線で、3月頃から緩やかな伸びの傾向がみられます。 このように、火山活動の高まった状態が続いています。 2.防災上の警戒事項等 中岳第一火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散す る大きな噴石及び火砕流に警戒してください。 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るお それがあるため注意してください。また、火山ガスに注意してください。 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。 次の火山の状況に関する解説情報は、17日(火)16時頃に発表の予定 です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。