火山名 箱根山 火山の状況に関する解説情報 第29号 令和元年7月19日16時00分 気象庁地震火山部 **(見出し)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続> 箱根山では、火山活動が活発化しています。大涌谷周辺の想定火口域内で は、弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 箱根山では、芦ノ湖の西岸及び駒ヶ岳付近等を震源とする火山性地震は、 増減を繰り返しており、今期間は概ねやや少ない状態で経過しています。1 6日から17日にかけて、芦ノ湖南部で火山性地震が一時的に増加しました 。 火山性地震の発生回数(速報値)は以下の通りです。 火山性地震 7月 15日 1回 16日 8回 17日 19回 18日 1回 19日(15時まで) 2回 大涌谷周辺の想定火口域では、活発な噴気活動が続いています。 GNSS連続観測では、2019年3月中旬頃から山体膨張を示すと考え られる伸びが継続していますが、浅部の膨張を示すと考えられる大涌谷周辺 の短い基線の伸びは6月頃から鈍化しています。 箱根山では、大涌谷周辺の想定火口域内に影響を及ぼす噴火が発生する可 能性があります。 2.防災上の警戒事項等 大涌谷周辺の想定火口域内では、弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒 してください。地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないで ください。 噴火時には、風下側では火山灰だけでなく小さな噴石が風に流されて降る ため注意してください。 次の火山の状況に関する解説情報は、22日(月)16時頃に発表の予定 です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。