火山名 桜島 火山の状況に関する解説情報 第53号
令和元年7月1日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
 6月28日から7月1日15時までの桜島の活動状況をお知らせします。
南岳山頂火口及び昭和火口から1kmを超えて飛散する大きな噴石や小規模
な火砕流を伴う噴火が発生するおそれがあります。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 桜島では、ごく小規模な噴火が時々発生しました。
 
 島内の傾斜計及び伸縮計では、6月24日頃から山体の隆起・膨張を示す
と考えられるわずかな変化がみられていましたが、6月30日に断続的に発
生したごく小規模な噴火により概ね解消されたものとみられます。
 
 火山性地震は少ない状態で経過しています。噴火に伴う火山性微動が時々
発生しました。
 
 6月28日からの火山性地震、火山性微動、爆発の回数は以下のとおりで
す。なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります
。
 
            火山性地震 火山性微動   爆発
  6月28日        1回    0回   0回
    29日        0回    0回   0回
    30日        6回    2回   0回
  7月 1日15時まで   4回    0回   0回

2.防災上の警戒事項等
 南岳山頂火口及び昭和火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を
描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るた
め注意してください。
 爆発に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあるため
注意してください。なお、今後の降灰状況次第では、降雨時に土石流が発生
する可能性がありますので留意してください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、5日(金)16時頃に発表の予定で
す。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。