火山名 桜島 火山の状況に関する解説情報 第47号
令和元年6月11日14時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
 桜島では、11日05時頃から山体の膨張と考えられるわずかな地殻変動
が観測されています。南岳山頂火口及び昭和火口から1kmを超えて飛散す
る大きな噴石や小規模な火砕流を伴う噴火が発生するおそれがあります。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 桜島の噴火活動は低調な状態ですが、11日05時頃から山体の膨張と考
えられるわずかな地殻変動が観測されています。
 今後、南岳山頂火口及び昭和火口から1kmを超えて飛散する大きな噴石
や小規模な火砕流を伴う噴火が発生するおそれがあります。

 火山性地震は少ない状態で経過しています。火山性微動は発生していませ
ん。
  
 GNSS連続観測では、姶良カルデラ(鹿児島湾奥部)の地下深部の膨張
を示す基線の伸びは、わずかながら継続しています。

2.防災上の警戒事項等
 南岳山頂火口及び昭和火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を
描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るた
め注意してください。
 爆発に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあるため
注意してください。なお、今後の降灰状況次第では、降雨時に土石流が発生
する可能性がありますので留意してください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、14日(金)16時頃に発表の予定
です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。