火山名 阿蘇山 火山の状況に関する解説情報 第54号 平成31年4月26日16時00分 福岡管区気象台 **(見出し)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続> 中岳第一火口では、小規模な噴火の可能性があります。中岳第一火口から 概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火 砕流に警戒してください。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は概ね多い状態で経過していましたが、 昨日(25日)に実施した現地調査では、1日あたり4100トンと非常に 多い状態でした。阿蘇山で火山ガスの放出量が4000トンを超えたのは2 019年3月12日以来です。 中岳第一火口では、24日から本日(26日)15時までの期間、白色の 噴煙が最高で火口縁上200mまで上がり雲に入りました。 火山性微動の振幅は小さな状態で経過しています。 孤立型微動、火山性地震は多い状態で経過しています。 GNSS連続観測では、深部にマグマだまりがあると考えられている草千 里を挟む基線で、わずかな伸びの傾向が認められます。 火山活動が高まっていますので、中岳第一火口から概ね1kmの範囲に影 響を及ぼす噴火の可能性があります。 2.防災上の警戒事項等 中岳第一火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散す る大きな噴石及び火砕流に警戒してください。 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るお それがあるため注意してください。また、火山ガスに注意してください。 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。 次の火山の状況に関する解説情報は、29日(月)16時頃に発表の予定 です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。