火山名 阿蘇山 火山の状況に関する解説情報 第42号 平成31年3月27日16時00分 福岡管区気象台 **(見出し)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続> 中岳第一火口では、小規模な噴火の可能性があります。中岳第一火口から 概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火 砕流に警戒してください。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 火山性微動の振幅は、変動を繰り返していますが15日以降は小さい状態 で経過しています。 本日(27日)実施した現地調査では、中岳第一火口の湯だまり量は火口 底の5割で、前回(5日)の9割から減少しました。土砂噴出は観測されて いません。赤外熱映像装置による観測では、湯だまり表面の最高温度は約8 4℃で、前回(5日、約77℃)よりやや上昇しています。 火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は、13日以降、1日あたり1300ト ンから2400トンと概ねやや多い状態が続いています。 3月25日から本日15時までの期間では、白色の噴煙が最高で火口縁上 600mまで上がりました。 孤立型微動、火山性地震は多い状態で経過しています。 地殻変動観測では、火山活動に伴う特段の変化は認められません。 火山性微動の振幅は変動を繰り返し、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量が 時々多い状態となることから、中岳第一火口では小規模な噴火が発生するお それがあります。 2.防災上の警戒事項等 中岳第一火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散す る大きな噴石及び火砕流に警戒してください。 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るお それがあるため注意してください。また、火山ガスに注意してください。 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。 次の火山の状況に関する解説情報は、29日(金)16時頃に発表の予定 です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。