火山名 霧島山(新燃岳) 火山の状況に関する解説情報 第14号
平成31年3月22日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
 3月18日から3月22日15時までの新燃岳の活動状況をお知らせしま
す。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 新燃岳では、火山性地震は少ない状態で経過しています。火山性微動は観
測されていません。
 
 20日に新湯温泉付近から実施した現地調査では、火口西側斜面の割れ目
下方付近で、引き続き地熱域を確認しましたが、これまでの観測と比較して
特段の変化は認められませんでした。
 
 噴煙の状況や傾斜計の観測データに特段の変化は認められません。
 
 3月18日からの火山性地震、火山性微動の回数は以下のとおりです。な
お、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。
 
             火山性地震   火山性微動
  3月18日         1回      0回
    19日         0回      0回
    20日         0回      0回
    21日         3回      0回
    22日15時まで    1回      0回
 
 GNSS連続観測では、霧島山の深い場所でのマグマの蓄積を示すと考え
られる基線の伸びは鈍化しているものの継続しており、火山活動の長期化も
考えられます。

2.防災上の警戒事項等
 弾道を描いて飛散する大きな噴石が新燃岳火口から概ね2kmまで、火砕
流が概ね1kmまで達する可能性があります。そのため、新燃岳火口から概
ね2kmの範囲では警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流
されて降るおそれがあるため注意してください。
 地元自治体等が行う立入規制等にも留意してください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、25日(月)16時頃に発表の予定
です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。