火山名 焼岳 火山の状況に関する解説情報 第11号
平成30年11月30日16時00分 気象庁地震火山部

**(見出し)**
<噴火予報(噴火警戒レベル1、活火山であることに留意)が継続>
 焼岳では、22日09時頃から山頂の北西1kmから2km付近を震源と
する地震の多い状態が継続しています。
 この地震に関連して、浅部の火山活動の活発化を示す現象は認められてい
ません。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 焼岳では、22日09時頃から山頂の北西1kmから2km付近で海面下
約3kmのやや深いところを震源とする活発な地震活動が継続しています。
 やや振幅の大きな地震(南峰南東観測点の上下動で30μm/s以上)の
発生回数は、24日をピークに減少し、29日に26回、本日(30日)は
15時までに13回となっています。また、23日から29日までに高山市
奥飛騨温泉郷栃尾で震度1以上を観測した地震は47回(うち震度2が6回
)発生し、本日(30日)は15時までに震度1以上を観測した地震は1回
発生しています。
 山頂付近の浅い場所で発生する低周波地震や火山性微動は観測されておら
ず、また、地殻変動や噴煙の状況にも特段の変化はありません。
 これらのことから、浅部の火山活動の活発化はみられていません。

2.防災上の警戒事項等
 山頂付近では噴気や火山ガスの噴出に注意してください。
 登山する際はヘルメットを持参するなどの安全対策をしてください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、12月3日(月)16時頃に発表の
予定です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。