火山名 桜島 火山の状況に関する解説情報 第84号
平成30年10月22日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
 10月19日から10月22日15時までの桜島の活動状況をお知らせし
ます。桜島では、噴火は観測されていませんが、再び活発化するおそれがあ
ります。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 桜島では噴火は観測されていません。
 
 火山性地震は少ない状態で経過しています。火山性微動は観測されていま
せん。
 
 10月19日からの火山性地震、火山性微動、爆発的噴火の回数は以下の
とおりです。なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することが
あります。
 
            火山性地震 火山性微動 爆発的噴火
 10月19日        2回    0回    0回
    20日        8回    0回    0回
    21日        3回    0回    0回
    22日15時まで   2回    0回    0回
 
 GNSS連続観測では、姶良カルデラ(鹿児島湾奥部)の地下深部の膨張
を示す基線の伸びは2018年3月頃から停滞していますが、長期にわたり
供給されたマグマが蓄積した状態です。
 
 桜島では、噴火は観測されていませんが、再び活発化するおそれがありま
す。

2.防災上の警戒事項等
 南岳山頂火口及び昭和火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を
描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流
されて降るため注意してください。
 爆発的噴火に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあ
るため注意してください。なお、今後の降灰状況次第では、降雨時に土石流
が発生する可能性がありますので留意してください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、26日(金)16時頃に発表の予定
です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。