火山名 口永良部島 火山の状況に関する解説情報(臨時) 第68号
平成30年8月14日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
 口永良部島では、8日と10日に火山性地震が増加し、火山ガス(二酸化
硫黄)の放出量も増加しています。今後の火山情報に注意してください。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 口永良部島では、8日と10日に火山性地震が増加しました。

 昨日(13日)、東京大学大学院理学系研究科、京都大学防災研究所、屋
久島町及び気象庁が実施した観測では、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は
1日あたり1000トンと、引き続き多い状態で経過しています。なお、本
日(14日)は天候不良のため、観測は実施されません。

 本日、新岳火口では白色の噴煙が火口縁上100mまで上がりました。

 8月8日からの火山性地震の回数と、火山ガス(二酸化硫黄)の1日あた
りの放出量は以下のとおりです。なお、地震回数は速報値であり、精査の結
果、後日変更することがあります。

            火山性地震 火山ガス(二酸化硫黄)
 8月 8日        36回      400トン
    9日         8回      600トン
   10日        37回      900トン
   11日         2回     1600トン
   12日         4回         不明
   13日         6回     1000トン
   14日15時まで    2回       観測なし

 火山性地震が時々増加し、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量も増加してい
ることから、火山活動がやや高まった状態となっています。今後の火山情報
に注意してください。

2.防災上の警戒事項等
 新岳火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大
きな噴石及び火砕流に警戒してください。また、新岳火口から西側の概ね2
kmの範囲では、火砕流に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけではなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降る
おそれがあるため注意してください。
 地元自治体等が行う立入規制等にも留意してください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、15日(水)16時頃に発表の予定
です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。