火山名 桜島 火山の状況に関する解説情報 第27号
平成30年4月6日16時05分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
 4月2日から4月6日15時までの桜島の活動状況をお知らせします。昭
和火口及び南岳山頂火口から1kmを超えて飛散する大きな噴石や小規模な
火砕流を伴う爆発的噴火が引き続き発生するおそれがあります。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 桜島では、活発な噴火活動が続いています。
 
 南岳山頂火口では、噴火が8回発生し、このうち6回が爆発的噴火でした
。弾道を描いて飛散する大きな噴石は、最大で6合目(南岳山頂火口より8
00mから1100m)まで達しました。3日16時38分の爆発的噴火で
は、噴煙は火口縁上3400mまで上がりました。また、同火口では2日の
夜から3日の未明にかけて高感度の監視カメラで火映を観測しました。
 
 昭和火口では、2日00時17分に噴火が発生し、噴煙が火口縁上130
0mまで上がりました。
 
 火山性地震は少ない状態で経過しました。また、噴火に伴う火山性微動が
発生しました。
 
 4月2日からの火山性地震、火山性微動、爆発的噴火の回数は以下のとお
りです。なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあり
ます。
 
              火山性地震  火山性微動  爆発的噴火
   4月 2日        10回     1回     1回
      3日        11回     7回     2回
      4日        16回    24回     1回
      5日         9回     4回     2回
      6日15時まで   24回     7回     0回
 
 姶良カルデラ(鹿児島湾奥部)の地下深部へのマグマ供給が継続していま
す。桜島では、南岳山頂火口を中心に、噴火活動が継続すると考えられます
。

2.防災上の警戒事項等
 昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を
描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流
されて降るため注意してください。
 爆発的噴火に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあ
るため注意してください。なお、今後の降灰状況次第では、降雨時に土石流
が発生する可能性がありますので留意してください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、9日(月)16時頃に発表の予定で
す。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。