火山名 霧島山(えびの高原(硫黄山)周辺) 火山の状況に関する解説情 報 第6号 平成30年2月20日18時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台 **(見出し)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続> 硫黄山では、昨日(19日)から火山性地震が増加しています。本日(2 0日)、気象庁機動調査班(JMA-MOT)が実施した現地調査結果をお 知らせします。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 硫黄山では、昨日(19日)からごく微小な地震を含む火山性地震が増加 しており、本日(20日)17時までに26回発生しました。 本日、気象庁機動調査班(JMA-MOT)による現地調査を実施しまし た。 赤外熱映像装置による観測では、硫黄山の南西から西側の噴気域でこれま でと同様に熱異常域を確認しましたが、前回(2月17日)と比べて特段の 変化は認められませんでした。硫黄山の火口周辺では、引き続き活発な噴気 活動が認められました。 本日は、噴気が稜線上200mまで上がりました。 15日以降、浅い所を震源とする低周波地震が時々発生しています。火山 性微動は観測されていません。 2月17日からの火山性地震(ごく微小な地震を含む)の回数は以下のと おりです。なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあ ります。 火山性地震 ( )内はごく微小な地震 2月17日 17回 (15回) 18日 6回 ( 6回) 19日 17回 (10回) 20日17時まで 26回 (17回) GNSS連続観測では、2017年7月頃から霧島山を挟む基線の伸びが 継続しています。このことから、霧島山の深い場所でマグマの蓄積が続いて いると考えられます。 2.防災上の警戒事項等 えびの高原の硫黄山から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて 飛散する大きな噴石に警戒してください。風下側では、降灰及び風の影響を 受ける小さな噴石(火山れき)に注意してください。 次の火山の状況に関する解説情報は、21日(水)16時頃に発表の予定 です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。