火山名 霧島山(新燃岳) 火山の状況に関する解説情報 第1号 平成30年1月4日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台 **(見出し)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続> 平成29年12月28日から平成30年1月4日15時までの霧島山(新 燃岳)の活動状況をお知らせします。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 新燃岳では、火山活動がやや高まった状態が続いています。 監視カメラによる観測では、噴煙は白色で火口縁上100mまで上がりま した。 火山性地震は少ない状態で経過しています。火山性微動は観測されていま せん。 12月28日からの火山性地震、火山性微動の回数は以下のとおりです。 なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。 火山性地震 火山性微動 12月28日 10回 0回 29日 3回 0回 30日 7回 0回 31日 1回 0回 1月 1日 2回 0回 2日 5回 0回 3日 2回 0回 4日15時まで 3回 0回 地殻変動観測では、新燃岳の明瞭な山体膨張を示す傾斜変動は認められま せん。GNSS連続観測では、2017年7月頃からみられている霧島山を 挟む基線での伸びが継続しています。このことから、霧島山の深い場所でマ グマが蓄積されていると考えられますので、火山活動に注意が必要です。 2.防災上の警戒事項等 弾道を描いて飛散する大きな噴石が火口から概ね2kmまで、火砕流が概 ね1kmまで達する可能性があります。そのため、火口から概ね2kmの範 囲では警戒してください。 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流 されて降るおそれがあるため注意してください。 また、爆発的噴火に伴う大きな空振による窓ガラスの破損や降雨時の土石 流にも注意してください。 地元自治体等が発表する火山ガスの情報にも留意してください。 次の火山の状況に関する解説情報は、9日(火)16時頃に発表の予定で す。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。