火山名 桜島 火山の状況に関する解説情報 第48号
平成29年6月12日16時00分  福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
 6月9日から6月12日15時までの桜島の活動状況をお知らせします。
南岳山頂火口及び昭和火口から1kmを超えて飛散する大きな噴石や小規模
な火砕流を伴う爆発的噴火が引き続き発生するおそれがあります。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 桜島では、噴火活動が続いています。

 昭和火口では、10日09時52分に噴火が発生し、噴煙が火口縁上19
00mまで上がりました。
 
 南岳山頂火口では、噴火は観測されていません。

 9日に実施した現地調査では、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は1日あ
たり500トン(前回5月17日300トン)とやや少ない状態でした。

 火山性地震は少ない状態で経過しています。噴火に伴う火山性微動が発生
しました。

 6月9日からの火山性地震、火山性微動、爆発的噴火の回数は以下のとお
りです。なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあり
ます。

              火山性地震  火山性微動  爆発的噴火
   6月 9日         3回     0回     0回
     10日         8回    16回     0回
     11日         0回     4回     0回
     12日15時まで    4回     0回     0回

 姶良カルデラ(鹿児島湾奥部)の地下のマグマだまりが引き続き膨張する
傾向がみられており、今後も噴火活動が継続すると考えられます。

2.防災上の警戒事項等
 昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を
描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流
されて降るため注意してください。
 爆発的噴火に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあ
るため注意してください。また、降雨時には土石流に注意してください。

  次の火山の状況に関する解説情報は、16日(金)16時頃に発表の予定
です。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>