火山名 桜島 火山の状況に関する解説情報 第41号
平成29年5月19日16時00分  福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
 5月15日から5月19日15時までの桜島の活動状況をお知らせします
。南岳山頂火口及び昭和火口から1kmを超えて飛散する大きな噴石や小規
模な火砕流を伴う爆発的噴火が引き続き発生するおそれがあります。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 桜島では、活発な噴火活動が続いています。

 昭和火口では、噴火が10回発生しました。17日23時02分の噴火で
は、やや多量の噴煙が火口縁上3000mまで上がり、弾道を描いて飛散す
る大きな噴石が5合目(昭和火口より500mから800m)まで達しまし
た。

 南岳山頂火口では、17日15時26分に噴火が発生し、噴煙が火口縁上
1100mまで上がりました。

 16日に実施した現地調査では、桜島の北側斜面から北西側斜面にかけて
、熱異常域は認められませんでした。17日に実施した現地調査では、火山
ガス(二酸化硫黄)の放出量は1日あたり300トン(前回5月8日170
0トン)とやや少ない状態でした。

 火山性地震は少ない状態で経過しています。噴火に伴う火山性微動が発生
しました。

 5月15日からの火山性地震、火山性微動、爆発的噴火の回数は以下のと
おりです。なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあ
ります。

              火山性地震  火山性微動  爆発的噴火
   5月15日         1回    15回     0回
     16日         9回    12回     0回
     17日        13回    24回     0回
     18日         5回    15回     0回
     19日15時まで    4回     8回     0回

 姶良カルデラの地下深部の膨張が継続していることから、今後も噴火活動
が継続すると考えられます。

2.防災上の警戒事項等
 昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を
描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流
されて降るため注意してください。
 爆発的噴火に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあ
るため注意してください。また、降雨時には土石流に注意してください。

  次の火山の状況に関する解説情報は、22日(月)16時頃に発表の予定
です。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>