火山名 阿蘇山 火山の状況に関する解説情報(臨時) 第15号
平成29年5月8日17時15分 福岡管区気象台

**(見出し)**
<噴火予報(噴火警戒レベル1、活火山であることに留意)が継続>
 阿蘇山では、火山活動がやや高まった状態となっています。
 本日5月8日に実施した現地調査では、火山ガス(二酸化硫黄)の1日あ
たりの放出量は700トンでしたが、4月28日以降やや多い状態で経過し
ています。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 阿蘇山では 火山活動がやや高まった状態となっています。
 
 本日5月8日に実施した現地調査では、火山ガス(二酸化硫黄)の1日あ
たりの放出量は700トンでしたが、4月28日以降やや多い状態で経過し
ています。今後も火山ガスの観測を行い、火山ガスの放出量について監視を
行います。

 4月27日から孤立型微動の回数が増加していましたが、4月30日以降
、次第に減少し、5月2日以降はやや少ない状態でした。火山性地震の回数
は、概ね多い状態でした。火山性微動の振幅は小さな状態で経過しました。

 5月5日以降の火山性地震、孤立型微動の発生状況は以下のとおりです。
なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。

             火山性地震  孤立型微動
  5月 5日      115回    41回
     6日      116回    43回
     7日      104回    20回
     8日15時まで  73回     9回

 この期間中、中岳第一火口からは、白色の噴煙が最高で火口縁上500m
まで上がりました。また、5月5日に高感度の監視カメラで火映を観測しま
した。

 地殻変動観測では、火山活動に伴う特段の変化は認められません。

2.防災上の警戒事項等
 火口周辺に影響を及ぼす噴火の兆候は認められませんが、火口内では土砂
や火山灰が噴出する可能性があります。また、火口付近では火山ガスに注意
してください。
 今後の火山活動の情報に注意してください。

<噴火予報(噴火警戒レベル1、活火山であることに留意)が継続>