火山名 桜島 火山の状況に関する解説情報 第11号
平成29年2月10日16時00分  福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
 2月6日から2月10日15時までの桜島の活動状況をお知らせします。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 桜島では、噴火は観測されていません。

 南岳山頂火口では、白色の噴煙が最高で火口縁上300mまで上がりまし
た。

 2月6日に実施した現地調査では、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は、
1日あたり200トン(前回2月1日300トン)と少ない状態でした。

 火山性地震は少ない状態で経過しています。火山性微動は観測されていま
せん。

 2月6日からの火山性地震、火山性微動、爆発的噴火の回数は以下のとお
りです。なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあり
ます。

              火山性地震  火山性微動  爆発的噴火
     2月 6日      15回     0回     0回
        7日       6回     0回     0回
        8日       1回     0回     0回
        9日      10回     0回     0回
       10日15時まで  0回     0回     0回
       
 GNSS連続観測によると、姶良カルデラの膨張を示す基線の伸びの傾向
は、2016年11月頃から一部の基線で鈍化が認められるものの、継続し
ています。
 桜島の噴火活動は2016年8月以降低下していますが、姶良カルデラへ
のマグマの供給が継続していることから、火山活動が再び活発化する可能性
があります。引き続き火山活動の推移に注意が必要です。

2.防災上の警戒事項等
 昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を
描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
 風下側では火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流さ
れて降るため注意してください。
 爆発的噴火に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあ
るため注意してください。また、降雨時には土石流に注意してください。

  次の火山の状況に関する解説情報は、13日(月)16時頃に発表の予定
です。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>