火山名 阿蘇山 火山の状況に関する解説情報 第81号
平成28年10月7日16時00分 福岡管区気象台

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
10月3日から10月7日15時までの阿蘇山の活動状況をお知らせします
。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 中岳第一火口では、噴火は観測されていません。

 遠望観測では、白色の噴煙が最高で火口縁上600mまで上がりました。

 火山性微動の振幅は、4日以降やや大きな状態になっており、7日10時
頃から更に大きくなっています。孤立型微動はやや多い状態で経過し、火山
性地震は、概ね多い状態で経過しました。

 地殻変動観測では、草千里を挟む基線で、2016年7月頃からわずかな
伸びの傾向が認められており、深部のマグマだまりの膨張あるいは平成28
年熊本地震の影響の可能性が考えられます。

 中岳第一火口では、火山性微動の振幅が大きく、火山ガス(二酸化硫黄)
の放出量は多い状態であるため、火口周辺に影響を及ぼす噴火が発生する可
能性があります。

2.防災上の警戒事項等
 中岳第一火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散す
る大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
 風下側では降灰、風の影響を受ける小さな噴石及び火山ガスに注意してく
ださい。 

  次の火山の状況に関する解説情報は、11日(火)16時頃に発表の予定
です。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>