火山名 阿蘇山 火山の状況に関する解説情報 第77号 平成28年9月23日16時00分 福岡管区気象台 **(見出し)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続> 9月20日から9月23日15時までの阿蘇山の活動状況をお知らせしま す。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 中岳第一火口では、噴火は観測されていません。 遠望観測では、白色の噴煙が最高で火口縁上1000mまで上がりました 。 21日に実施した現地調査では、前回(15日)に引き続き、中岳第一火 口内に灰白色の湯だまりを確認しましたが、土砂噴出や湯だまりの量は、噴 気が多く確認できませんでした。 火山性微動の振幅は、やや小さな状態で経過しました。孤立型微動はやや 少なく、火山性地震は少ない状態でした。 地殻変動観測では、火山活動に伴う特段の変化は認められません。 中岳第一火口では、火山性微動の振幅はやや小さな状態ですが、火山活動 が低下していた時期と比較すると大きな状態であり、また火山ガス(二酸化 硫黄)の放出量は多い状態であるため、今後しばらくは火口周辺に影響を及 ぼす噴火が発生する可能性があります。 2.防災上の警戒事項等 中岳第一火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散す る大きな噴石及び火砕流に警戒してください。 風下側では降灰、風の影響を受ける小さな噴石及び火山ガスに注意してく ださい。 次の火山の状況に関する解説情報は、26日(月)16時頃に発表の予定 です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。 <火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>