火山名 阿蘇山 火山の状況に関する解説情報 第７５号 平成２８年９月１６日１６時００分 福岡管区気象台 ＊＊（見出し）＊＊ ＜火口周辺警報（噴火警戒レベル２、火口周辺規制）が継続＞ ９月１２日から９月１６日１５時までの阿蘇山の活動状況をお知らせしま す。 ＊＊（本 文）＊＊ １．火山活動の状況 中岳第一火口では、噴火は観測されていません。 遠望観測では、白色の噴煙が最高で火口縁上９００ｍまで上がりました。 １５日に実施した現地調査では、前回（１１日）に引き続き、中岳第一火 口内に灰白色の湯だまり及びごく小規模な土砂噴出を確認しました。湯だま りの量は中岳第一火口底の７割でした。赤外熱映像装置による観測では、湯 だまり表面の最高温度は約７０℃でした。 火山性微動の振幅は、１２日まではやや大きな状態でしたが、１３日以降 はやや小さくなりました。 地殻変動観測では、火山活動に伴う特段の変化は認められません。 中岳第一火口では、火山ガス（二酸化硫黄）の放出量は多い状態であり、 期間の前半は火山性微動の振幅がやや大きな状態であったため、今後しばら くは火口周辺に影響を及ぼす噴火が発生する可能性があります。 ２．防災上の警戒事項等 中岳第一火口から概ね１ｋｍの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散す る大きな噴石及び火砕流に警戒してください。 風下側では降灰、風の影響を受ける小さな噴石及び火山ガスに注意してく ださい。 次の火山の状況に関する解説情報は、２０日（火）１６時頃に発表の予定 です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。 ＜火口周辺警報（噴火警戒レベル２、火口周辺規制）が継続＞